俺たちのメロディー(3)
このコレクションは,「人間の証明」と「野生の証明」に尽きます。この当時の自分を思い返さずにいられなくなる2曲だけで十分です。まずは聴きましょう。ラインナップの中では「恋人も濡れる街角」だけが(名曲ですが)テンションを若干下げてしまいますが,それでも聴く価値は十分。個人的には月曜日の朝とか仕事に気乗りしない通勤時に聴いて欲しいです。すれてない自分を思い出すことができます。
萩原健一の世界
「アフリカの光」のサントラは、おそらくここでしか聞けないレアな音源であろう。ストリングスとのアンサンブルで奏でる井上尭之スペシャルバンドの「酒と泪と男と女」は壮大なイメージを醸し出してくれる。バンド音源の陰の部分を聞く事ができる貴重なアルバムだ。
ザ・テーマ~日本テレビドラマ主歌集70年代
1の「さよならをするために」から、15の「ロンリーマン」まで、ハズレなし!「僕にまかせてください」のような隠れた名曲が収められているのもうれしい。
個人的には「前略おふくろ様」のテーマソングが懐かしくて涙もの。70年代のテレビドラマの充実ぶりを示す音楽であり、なにより「前略おふくろ様」のようなドラマが現在見られないことが確認できて腹立たしい。
全体的には80年代以降には消えていった「大人な感じ」を堪能できる。特に「大都会」パート1のテーマソングにそれが如実にあらわれている。鈴木茂の「バンドワゴン」みたいにかっこいい。大野雄二による「大都会」パート2のテーマソングと、聞き比べると、山下毅雄の「ルパン3世」と大野雄二の「ルパン3世」のテーマソングの違いに対応しているのがわかる。1977年あたりで音楽の質感は明らかに変わった。
柳ジョージの「祭ばやしがきこえる」の渋さはまぎれもなく、70年代のものであるし、SHOGUNの粋な大人のセンスも、80年代には傍流に追いやられていた。「さよならをするために」「冬物語」といった曲は、70年代前半の歌謡曲のクオリティーの高さを証明している。
もう少し欲を言えば、「いろはのい」のテーマソングと「俺たちの朝」のテーマソング(松崎しげるが歌っていた)が収録されていれば、なおさら良し!であった。
前略おふくろ様 DVD-BOX
倉本聰の代表作。「北の国から」でも使われていた主人公のモノローグで進行していくのが当時は印象的だった。ショーケンは「傷だらけの天使」の次がこの作品で、これまでの彼の役柄とはまったく異なる純情な田舎出の若者を好演していました。髪の毛をバッサリ切ったことでも彼の入れ込みようがわかります。坂口良子のかすみちゃんの可愛かったこと。桃井かおりの海ちゃんの強烈なキャラクター。梅宮辰夫の格好よさ。川谷拓三の可笑しさ。その他脇の個性的な出演者たち(小松政夫、大滝秀治、北林谷栄、など)も懐かしい。倉本氏はこの後、「大都会」「あにき」「浮浪雲」「さよならお竜さん」と1980年まで傑作を連発し、1981年に「北の国から」を発表後は傑作を残せず失速していきます。(「優しい時間」が唯一の佳作)いま見ても、会話の面白さは抜群で、古さをまったく感じさせない傑作です。
前略おふくろ様II DVD-BOX
前略おふくろ様BOXの発売に続き、IIの発売も期待していたので、大変嬉しい限りである。
IIは前作からの話の続きであるが、前作では見られなかったサブの新たな一面も垣間見える作りになっている。
半妻や利夫、海(それぞれ皆、強烈なキャラ)などは前作から引き続き出演しているが、
今回から登場する八千草薫演ずる竹内かや、人気絶頂のアイドルだった木之内みどり扮する竹内冬子、
そして何より志賀勝扮する山口さん家のツトム・・・いや、修くんが、それぞれ皆いい味を出している。
今作も前作を凌ぐおもしろさだと思うので、ぜひ一見してほしい。